集じん装置を通って、きれいになった排気ガスは煙突を通して大気に放出されます。集じん装置で細かいダストが捕集されるので、煙突からは目に見える煙は一切出ておらず、クリーンになった空気のみが排出されています。(大気が冷たい冬場は、排気ガスに含まれる水分が煙突出口で冷やされ水蒸気となり、煙のように白く見えることがあります。)

煙突は高ければ高いほど、排気ガスの大気拡散効果が高くなります。また、焼却炉内の通風力(焼却炉の空気を外に引っ張ろうとする力)も大きくなり、焼却炉運転の省エネルギー化を図ることができます。当施設の煙突は建設コストとこれらの効果を考慮して、航空障害への対策が不要である59mの高さとなっています(60m以上の高さになると航空障害灯の設置が必要となります)。

煙突には施設の避雷針の役割もあります。北陸の沿岸地域は世界有数の落雷多発地帯です。施設近辺に落雷があった場合、煙突に積極的に雷を誘導し、煙突を導体として地面に電気を逃がすことによって、施設建屋への落雷を防いでいます。