ごみ処理施設から発生する排水は、大きく3つに大別されます。

まず1つ目はごみピットに貯留されたごみから発生する水分です。この汚水は、ごみピット下部に設けられた、ごみ汚水ピットに移送された後、焼却炉内に吹き込んで焼却処理しています。

2つ目の排水は、プラットホーム出口の洗車機や工場内各所の清掃や作業で使用される雑排水です。これらの排水を主に排水処理設備で処理しており、生物処理、滅菌、砂ろ過、活性炭吸着後に、逆浸透膜(RO膜)を通して、浄化された水と濃縮水に分離します。

浄化された水は「再利用水」として再び、洗車機や作業用の水として再利用します。濃縮水は減温反応塔で排気ガスに吹き込む減温水として再利用されます。

3つ目の排水は、ボイラーで使用される水です。ボイラーで作られた蒸気は、タービン発電機で使用された後、復水器にて水に戻し、再びボイラーに送られ、循環再利用しています。ボイラー水の濃縮を防ぐため、ボイラー水の一部を意図的に抜き出しており、この排水も、排水処理設備に送って処理されます。

このように、ごみ処理施設で使用している水の大部分を循環再利用することによって、施設の外に一切排水を放流しないしくみになっています。

※トイレ・手洗い等の生活排水は浄化槽で処理しており、処理水を放流しています。

排水処理設備
排水処理設備