地域から収集された一般ごみ(可燃物)を処理する工程について説明します。さらに詳しい仕組みをご覧になりたい場合は関連項目を参照してください。
ごみの受け入れ
地域のごみ集積所から回収された一般ごみは、収集車で当センターに運搬されます。施設到着後、計量を行い、プラットホームからごみピットにごみを排出します。
ごみピットに排出されたごみは、ごみクレーンにてピット内に積み上げてごみピットに貯留します。
ごみピット上部には、焼却炉への投入口(投入ホッパ)が設けられており、ごみクレーンを使用して、30分に1回程度、一度に1.5トン程度のごみを焼却炉に投入していきます。
ごみの焼却
焼却炉は階段状になっており、床が動く仕組みになっています。炉内に入ったごみはこの動きに沿って、ゆっくりと炉内を進んでいきます。まず、「乾燥」段にて、炉内の熱と床下から送られる100~200度の熱風でごみを乾燥させます。
乾燥して燃えやすい状態となったごみは、ゆっくりと炉内中央の「燃焼」段に進み、ごみを本格燃焼させます。床下から勢いよく、予熱した燃焼用空気を送り込むことによって、燃料を使用せずに800度以上の高温でごみを焼却することができます。
燃焼したごみは、最後の「後燃焼」段に進み、ここで、わずかな燃え残りも完全燃焼させて、焼却炉出口下の灰押出(はいおしだし)装置に燃えた後の焼却灰を移送します。
焼却灰の処理
焼却灰を水につけて冷却します。その後、焼却灰の水分を絞りながらコンベアに押し出し、灰ピットに焼却灰を移送し貯留します。
灰ピットに貯留された焼却灰は埋立処分されるほか、セメント工場に運搬し、セメント原料としてリサイクルもしています。
- 関連項目
排気ガスの処理
ごみが燃えた際に発生する排気ガスは、燃焼時の高い温度を保ったまま、ボイラーに送られます。ボイラーで熱回収することにより、排気ガスの温度は、約230度まで下がります。その後、減温反応塔で排気ガスに水を吹き込むことにより、約180度まで温度を下げます。
その後、消石灰、活性炭等を吹き込むことにより、有害成分を吸着除去し、集じん装置にて排気ガスに含まれる細かいチリと反応済みの薬剤を捕集し、最終的にきれいな空気となって煙突から排出します。
回収した熱の利用
排気ガスの熱をボイラーで回収して、約300度の蒸気を作ります。この蒸気を利用して、タービン発電機を駆動し発電を行います。作られた電気は施設内で利用するほか、余剰分を売却しています。また、施設内の給湯や焼却空気の加熱等にも蒸気を利用しています。